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「不運な女神」 唯川 恵

不運な女神 (文春文庫)

唯川 恵 / 文藝春秋


実はこの本を読む前に名作の一つとも言えるバルザックの「ゴリオ爺さん」を読んでいた。その本は「父性」を題材としたもので、時代も文化も違う私の脳みそには、一向に溶け込んでくれず、私の脳は、頑なにその世界に入ることを拒み続け、やがて図書館の期日もすぎる頃には、たったの3分の1も読めていなかったので、返却したのでした。所詮、遠い人ごとのような気がしたのだ。ところが、この本に出てくる主人公は、すべて女性であり、現代を生きる人であり、皆、環境は違えども、なんとなく、ハマってしまった。短編小説ばかりが8つほどあるのだが、前作の脇役が次作の主人公である・・・という、時々見る形式。次は、どの人が主役なのかな?と考えたりするのも、ちょっと楽しい。
ただ、この本、タイトルで損していると思う。「不運な」と書かれていると、読む気がしない。私も、ブックオフで買ったはいいが、長い間、放っておいた本の一つ。ちなみに、私が一番好きなのは「枇杷」です。

by chocotto-san | 2016-10-29 15:27 |
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