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「路」 吉田修一

吉田修一さんの「路」読みました。

台湾新幹線開通に尽力したビジネスをメインとした話、(言って見れば半沢直樹系)・・・かと思っていたら、全く違いました。
春香とエリックという現在(といっても新幹線開通の2007年頃まで)の若い二人を通してみる台湾と日本を横軸とするなら、
勝一郎と中野赳夫こと呂耀宗を通してみる、戦前、戦後の台湾と日本の関係を縦軸にして、物語が構成されているように感じました。戦後の台湾からの引き揚げ者のことは、わたしは、全く知らなかったのですが、引き上げ者の勝一郎がずっと、引きずっていた想い。そして、残された中野の想い。一見、個人的な想いとして描かれていますが、実は台湾が、日本をどう受け止めていたのか、どう思っているのか、この本の最後の章にある勝一郎と呂耀宗の会話に集約されているのかなと思いましたし、吉田さんが一番言いたかったことは、これなのかな、とも思いました。
作者の吉田さん、台湾をものすごく取材されたと思うのですが、単に、このテーマで書くから・・・というだけで取材されたのではなく、もともと、台湾がとてもお好きな方のように感じました。 春香(主役の一人)を通してみる台湾の町の姿、景色が、ここ数年で2回ほど訪れた台湾の風景をものすごくリアルに表現されており、一度行った人なら、あの景色に自分も行った気になって楽しめると思います。(それほどリアル)
ああ、また行きたくなった、台湾・・・。新幹線も乗っておいてよかった。 

by chocotto-san | 2017-09-24 16:28 | | Comments(2)
Commented by uteomma at 2017-09-25 10:10
わー、大作読了されたんですね~。
拙ブロで取り上げておきながら、すごすご返却してきました(大作読めるような精神状態じゃなかったw)
ほんと、一見、半沢直樹や下町ロケットの舞台を台湾に移して・・って雰囲気なのに、全然違うみたいねー。平田オリザさんの言葉を借りれば、文学の内向き思考に抗う作家吉田さんだけど、以前から留学生や難民を物語の鍵に据えてきておられるから、今回はなるほどこういう視点で書かれたんだぁ。chocottoさんのナイスレビューでますます読みたくなりました。もっと落ち着いたら(笑)
Commented by chocotto-san at 2017-09-25 11:18
★ uteさん
ご紹介ありがとうございます!半沢直樹系ではないっと言い切ってしまいましたが、よくよく考えたら、私、半沢直樹って、ドラマで観ただけで、原作は読んでないから、言い切ってしまってよかったものか?とあとあと思ってしまいましたが、大丈夫だったかしら?(苦笑)。
でも、あんまりビジネスビジネスしていなくて、私は読みやすかったです!ちょうど良い塩梅というか・・・。平田オリザさんのその新聞記事、読んでみたくなるーー!!今じゃあ時代は、ボーダレス化、とか言いつつ、国同士の争いは絶えないし、かと言って、個人個人の繋がりはとても強くいて素敵な出会いもいっぱい芽生えていると思うし、そういうところを、丁寧に描かれている本って、あんまり読んだことがなかったから、そういうところを取り上げてくれる吉田さんって、やっぱり、愛ある人なんだなーって思いました♡(←♡つけてみたよ)
ビジネスで繋がっていても、歴史のわだかまりを知ってしまうと、素直になれない関係なんかもあるんだろうし、なかなか難しいよね! でも、今回のは、若い主役の二人が、そういうことなしに心が繋がっていて、とても気持ちのいい話でした。

uteさん、今、落ち着かない気分なの?わさわさ・・・とする、みたいな? それとも、お仕事系が忙しいのかな!
そんな時には、uteさん、お酒のアテ系の情報収集とか気軽なものがいいですよね!!我が家では、吉田類さんの録画と、太田和彦さんの番組の録画をよく観ています!
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